鍵穴の異物

家に帰ってきて鍵を開けようと思ったらなぜか鍵がささらない・・・いつもの感触と違い、違和感がある・・・。
これは鍵の故障のサインです。鍵屋に相談して調べてみてもらって下さい。
鍵穴の中を覗いてみると内部に何か異物が詰まっていることがあります。異物が詰まった状態で鍵を回すと故障の原因となります。

家の子どもや近所の子供がいたずらをしてこのように鍵穴に異物を詰めることがあります。
小さな子どものいたずらですので悪意があってのことではありません。叱ったりせずに「やってはいけないこと」として教え諭してあげて下さい。

子供が鍵穴に詰めてしまうものとしては樹の枝や針金、鉛筆、花や虫などがあるそうです。
普段大人が鍵を開けたり閉めたりしているのをみて自分でも真似してみたくなるのかもしれませんね。
このようないたずらをするのは小学校低学年の子供によく見られる傾向だそうです。
そして3月から5月にかけてこのようないたずらが発生する傾向があります。

また、何者かによって鍵穴にガムや接着剤を詰められてしまういやがらせが発生することもあります。
子供のやったことではなく悪意を感じるようなものがあった場合には警察に相談してもいいかと思います。また、防犯カメラを設置して犯人を撮影するか、抑止効果を期待するのもひとつの手でしょう。

門扉の鍵

家の敷地内の入り口に門扉を使っているご家庭があります。
玄関の鍵ほどではありませんが、このような門扉の鍵の交換などをお客様から依頼されることがあります。

門扉を開けるのにいちいち鍵を使わないといけないのは面倒だといって鍵を開けたままにしている人もいるかもしれませんね。
内側にサムターンがついているものなど特に外から手を伸ばせば簡単に鍵を開けることができますので施錠の意味があまりないんじゃないかと思われがちです。
しかし、門扉の鍵は防犯的にいっても重要な役割があるのです。

門扉に鍵がかかっているのと鍵が開いているのとでは印象が大きく変わります。
泥棒が家を偵察しているときに門扉の鍵が開いていたら「この家はだらしがないから簡単に侵入できそうだぞ」と思います。
それに対して門扉の鍵がきちんとかかっていたら「この家はきちんと施錠をしてあってここを開けられたとしても侵入は難しそうだ」と判断し、その時点で侵入を諦めます。

門扉にはそのような抑止効果が期待できるのです。

古い門扉も大切に使っていきたいですよね。門全体が壊れているわけではなかったら鍵を交換するだけでもさらに長く大切に使い続けることができます。門扉はその家の一番外側で家の顔となるものです。家族の愛着も湧いてくると思います。家と同じように大切に使っていきましょう。

ロッカーの鍵

スパやジムなどの商業施設では今リターン式のロッカーがよく使われています。
10年位前からコイン式のロッカーの鍵はギザギザとした刻みキーではなくフラットなかたちをした外溝の鍵が使用されることが多くなりました。こういったタイプの鍵はピッキングで開けることができます。
しかし、業者によっては破壊開錠を選ぶ可能性もあります。

何気なく使用している方が多いかと思いますが、今度そのような施設に行った時には一度確認してみてください。

わたしは鍵屋という職業柄、鍵を手にするとそれがどういった鍵なのかとしばしば観察します。
また、鍵の状態もよく確かめてから使うようにします。
特に、商業施設の鍵だといろいろな人が使うので劣化していたり、状態が悪い可能性があります。
セロテープやゴミなどが付いている可能性もあり、そのまま使ってしまったら鍵が故障してしまいます。

また、施設の鍵を紛失した場合にはお客様の実費で交換費用を負担するということになっています。

それに、驚いてしまうかもしれませんが、自分の荷物をそのままにして鍵を持ち帰ってしまうという人もいるそうです。

施設の鍵はみんなのものです。紛失したり壊したり持ち帰ったりしたら他の人が困ってしまいます。大切に扱うように注意しましょう。

ピッキング道具

わたしたち鍵屋にとって商売道具となるのがピッキング工具です。特殊開錠用具と専門的に呼ばれることもあります。
このような道具は鍵屋であっても無断で持ち出すことはできません。事務所に大切に保管されています。部外者はもちろん、関係者であっても許可なしには使うことができないようになっているのです。

なぜなら特殊開錠用具というものは許可無く所持していたら法律で罰せられてしまうからです。
業務や正当な理由なしに所持・保管していた場合には1年以下の懲役または50万以下の罰金が課せられることになっています。

鍵屋以外の一般人が持っている必要性はないので所持していただけでなんらかの悪事に使うと判断されてしまうのです。

ですから、鍵屋やセキュリティ業者でも業務外の普通の日にこれらの道具を持っていたらその場で逮捕対象となってしまいます。

ですから、プライベートで金庫に鍵を閉じ込めてしまったりした場合には自分で開けることができません。自分の職場に連絡して仲間に開けてもらうしかないんです・・・。

また、ドライバーやバール、ドリルなどの道具も不正解錠の道具として使用することができます。しかし、これらは日常生活でも使う場面があるので所有自体悪いことではありません。
しかし、夜間など車の検閲にひっかかって一般車両でこれらの工具を積んでいることが見つかると取り調べなどの対象となる可能性があります。